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キッチンカー(移動販売車)を購入する前にチェックすべきポイントとは

キッチンカー(移動販売車)を購入する前にチェックすべきポイント

2020年4月11日

オーダーメイドで製作したキッチンカーではなく、すでに出来上がっている、いわゆる完成品のキッチンカーはどうなのでしょうか。オーダーメイドで作られたキッチンカーや、レンタルのキッチンカーと比べて、完成品のキッチンカーにどのようなメリット・デメリットがあるのか考えました。

また、完成品のキッチンカーを購入するにあたり検討したいポイント、気をつけたいポイントについてもまとめました。トラブル無くスムーズに開業するために大切なことです。是非参考にしてみてください。

製作・レンタルしたキッチンカーと比較

完成品のキッチンカーとは

キッチンカーは販売する商品や出店場所によって必要な装備が大きく違ってきますし、単価が高く在庫の保管も難しいことから、基本的には受注生産(オーダーメイド)で作られます。

しかし、製作業者が展示用に作ったものや、廃業等によって不要になった中古のキッチンカーが販売されることがあり、こういったすでに出来上がっている状態のキッチンカーのことを、ここでは「完成品のキッチンカー」と呼んでいます。

完成品のキッチンカーとは

納車までが早い

オーダーメイド製作の場合、仕様の確認から発注、納車まで約2~3か月かかりますが、完成品のキッチンカーは別途カスタマイズを依頼しない限り数週間で納車されます。

製造の必要がなく、点検、手続きが済めば納車となりますので、オーダーメイド製作するよりも素早く開業することが可能です。

レンタルサービスを利用することでも早い調達が可能ですが、利用者ごとに食品営業許可の取得が必要になるため、レンタルでも完成品を購入するのと同じくらいの期間は必要です。

 

納期までが早い

初期コストが抑えられる

オーダーメイド製作の場合、例えば軽トラックをベースにした一般的な装備のキッチンカーなら200~300万円が相場です。

これに対し、ほぼ同じ仕様の完成品のキッチンカーは、未使用のもので150~250万円、中古のもので100~200万円が相場と、価格にかなりの差があります。

しかも、居抜き物件のように前オーナーが冷蔵庫などの機材をそのままにして売却されたものもあり、このような車両を購入することで初期コストはさらに抑えられます。

レンタルでは、1日単位、1か月単位というように、レンタル期間に応じた料金がかかります。初期コストは抑えられますが、長期利用になるとトータルの支払額が数十万、数百万円と膨らんでいくので、シーズン営業などスポット的に利用するのが基本です。

初期コストを抑えよう

完成品は、車のタイプ、大きさ、レイアウト、外観など、仕様がすでに決められています。

仕様が決まっているので、自分に適合する仕様のキッチンカーを選んで購入する形になります。自分仕様のキッチンカーを作り上げるオーダーメイドとは真逆のアプローチですね。

完成品は中古も含めてそれほど多く出回っているわけではありませんから、丁度よい車を見つけ出すには根気と少しの運も必要になってきます。この点は完成品のキッチンカーのひとつの欠点と言えます。

 

完成品は仕様が決められている

完成品購入時のチェックポイント

車の大きさ・タイプ

商品や出店スタイルによって選ぶべき車のタイプやサイズは違います。

キッチンカーの主なタイプ

  • 軽ワゴン(未使用100万円~/中古50万円~)
  • 軽トラック(未使用180万円~/中古70万円~)
  • 普通車ワゴン(未使用250万円~/中古100万円~)
  • 1~2tトラック(未使用300万円~/中古120万円~)

決まった場所に定期的に出店する「通常出店」の場合、小回りが効いて小さなスペースに駐められる軽ワゴンや軽トラックタイプのキッチンカーが人気です。

一方、野外フェスなどに出店する「イベント出店」では、早く捌いて大きな売上を目指したいので、調理スペースが広く食材も多く積める普通車ワゴンやトラックが適しています。

注意したいのは軽ワゴンタイプのキッチンカーです。低価格で購入でき、税金や保険料、ガソリン代も安いので、少ないコストで始めたい方に最適ですが、スペースが狭いので載せられる設備に制限があり、大型の給排水タンクを要する多品目の販売は難しい場合があります。

また、天井高が低いので大きな火を使う調理が難しいですし、車内で立って仕事ができないので作業効率が悪く、体にかかる負担が大きいことも覚えておきたいところです。

軽トラックタイプならある程度の量を積載でき、立っての仕事も可能ですが、やや商業的な見た目になるのと、軽ワゴンタイプに比べて価格が高いのがネックです。

タイプを把握しよう

内装・外装・設備

完成品のキッチンカーはあらかじめ仕様が決まっているので、保健所に相談した上で、計画している営業が可能な内装・設備になっているかを確かめる必要があります。外観も、販売する商品のイメージとかけ離れたものであってはいけません。

適合しないキッチンカーでは営業許可が取得できず、改装や新たな設備の導入が必要になります。追加のカスタマイズは可能か、可能であれば費用がどのくらいになるかは事前に確認しておきましょう。

逆に、冷凍・冷蔵庫やコンロなど、状態の良い設備がそのままの残っているケースや、前オーナーが同じ商品を扱っていた場合には、効率の良い状態、マッチした外観にカスタマイズされていることがあり、こういった物件は魅力的です。

内装・外装・設備をチェック

車両のコンディションと車検

完成品購入の難しいところはベース車両のコンディションを見極めるところです。

新車ベースであれば問題ありませんが、完成品のキッチンカーは大抵中古車をベースに組み立てられています。修理歴の有無を確認するのはもちろん、走行距離からある程度の状態を予測し、加えて足回りやエンジンなど消耗が激しい部分を直接見たり触れたりしてチェックしていきます。

内装や設備の状態もチェックしましょう。特に電気配線や水道管、ガス管などが劣化していると、購入後に思わぬトラブルや出費が発生するかもしれません。

忘れてはいけないのが車検の有無です。車検の更新には部品交換が必要になることがあり、軽自動車なら7万円~、普通車で10万円以上の費用がかかります。お金だけでなく時間や手間も取られますので、特に開業間もないタイミングでの車検の更新はできるだけ回避したいところ。残り期間が長く残っているものが理想です。

車両のコンディションと車検の費用を想定しておこう