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キッチンカーの開業に調理師免許は必要か

キッチンカーの開業に調理師免許は必要か

2021年4月23日

キッチンカーを使った移動販売を開業するにあたり、新たに調理師免許を取得する必要はあるのでしょうか。結論を言うと必要ではありません。食品衛生責任者の資格と営業許可を取得すれば、開業に必要な資格・許可は揃います。

調理師免許を持っていなかったり、開業するのにどのような資格や許可、免許が必要なのか分からなかったりして不安を感じている人は多いです。この記事では、キッチンカー運営における調理師免許の必要性や、開業に必要となる食品衛生責任者、営業許可について解説します。

キッチンカーの開業に調理師免許は必要?

キッチンカーの開業に調理師免許は必要?

キッチンカーの開業において、調理師免許は必要ありません。調理師免許を持っている料理人を雇う必要もないのです。資格がなくても料理を作ってお客様に提供できるため、料理が得意であったり、料理を作るのが好きであったりすれば、その料理の腕を活かして開業できるのです。

1つ注意すべきは、調理師免許を持たない場合は「調理師」と名乗れないこと。長年料理を作ってお客様に提供していても、調理師免許を取得しない限り調理師と認められません。

しかし、調理師免許があれば適切な調理法など料理に関するさまざまな知識を得て手の込んだ料理が作れますが、実はキッチンカーで人気のメニューは意外とシンプルなものが多いです。たとえばカレー、丼物、たこ焼きやハンバーガーなど、それほど高度な技術を持たなくても調理可能なものがほとんど。ですから、取得までに時間がかかる調理師免許をあえて取得する必要性は低いです。調理師免許は、経営者というより調理人として活躍したい人向けの免許といえます。

必ずしも調理師としての技術や知識が求められるわけでないと思うと、キッチンカー開業のハードルは意外と低く感じられるのではないでしょうか。

キッチンカー開業で必要な免許や資格は?

キッチンカー開業で必要な免許や資格は?

食品衛生責任者と食品営業許可の概要についてご説明します。

キッチンカーを開業するのに、必ずしも調理師免許を取らなければならないわけではないことがわかりました。

ではキッチンカーの開業で必要な免許や資格はほかに何かあるのでしょうか?それは、食品衛生責任者と食品営業許可の2つです。

食品衛生責任者は食品とお客様の安全を守るために必要な資格。そして食品営業許可は、食品を販売するために必要な許可証のことです。

食品衛生責任者

キッチンカーで開業するにはまず、食品衛生責任者の資格を取得する必要があります。

食品衛生責任者とは、食品を扱う営業を行う場合、その施設ごとに1名以上必要な資格です。食品衛生責任者は施設において食中毒や食品衛生法違反を起こさないように、食品衛生上の管理運営を行う必要があります。

取得するにはまず、各都道府県にある食品衛生協会から受講の申し込みをします。1日講習を受けたら食品衛生責任者手帳が発行され、有資格者となります。

ただし、次の資格保持者は講習を受けなくても食品衛生責任者になることができます。

  • 栄養士
  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • と畜場法に規定する衛生管理責任者
  • と畜場法に規定する作業衛生責任者
  • 食鳥処理衛生管理者
  • 船舶料理士
  • 食品衛生管理者、もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者

食品営業許可

食品衛生責任者の資格を取ったら、次は食品営業許可証を取得します。食品営業許可証は、出店場所のエリアを管轄する保健所で発行してもらいます。同じ都道府県内であっても、エリアを管轄する保健所が違えば、その保健所ごとに発行してもらわなければなりません。

また、キッチンカーで販売するメニューによって取得する許可が変わります。食事、お菓子、飲み物、包装された牛乳・乳飲料のどれに該当するかを保健所の担当者に伝えましょう。保健所によっては1種類のみ許可する場合や複数許可する場合がありますので確認が必要です。

なお、保健所によっては営業場所と仕込み場所両方の営業許可が必要な場合があります。材料を混ぜたり食材を切ったりするときに異物混入や食中毒が発生しやすくなるため、屋内で作業することを義務付けている保健所がほとんどです。それも必ず保健所に確認して、必要であれば許可証を発行してもらいましょう。

調理師免許を持っていると得られるメリット

調理師免許を持っていると得られるメリット

キッチンカーの開業に調理師免許は必ずしも必要ではありませんが、持っていると得られるメリットがあります。

調理師になるための勉強は、料理を作るだけでなく食品に関すること全般です。したがって、食中毒の知識や食材ごとに適切な調理方法を学ぶことができます。お客様に安心感を与えるのも、調理師免許のメリットといえるでしょう。

また、万が一キッチンカーを廃業することになったとき、調理師免許を武器に転職することも可能です。学校、病院やホテルなどに転職するなら、調理師免許がある方が信頼度は上がります。いざというとき活用できるでしょう。

さらに、高齢化社会の現代では介護施設や福祉施設が増設されていますが、そのような施設では特に調理師免許保持者の需要が見込まれるでしょう。調理師免許を取得しておけば、人生のさまざまな局面において活躍するはずです。

キッチンカーで必要な資格を取って開業しよう

キッチンカーで必要な資格を取って開業しよう

キッチンカーの開業に調理師免許は必要ないことをお伝えしました。「食品衛生責任者」と「食品営業許可」を取得するだけで開業できます。調理師免許のように取得まで時間もかからず、ポイントを押さえて準備、申請すれば、計画通りに取得できるでしょう。

キッチンカーは固定店舗の開業と比べ必要な資金は少なく、また資格や許可の取得難易度も高くありません。できるだけスピーディーに開業し、実地のノウハウを多く蓄積していくのが成功への近道といえそうです。