キッチンカーにキャッシュレス決済が必須な理由とは
キッチンカーの運営を円滑に進めていくためには、決済方法の機能拡充も進めていく必要があります。特に近年は世界中でキャッシュレス化が進み、日本国内でもその利用者数は増加傾向にあります。
今回は、キッチンカーにキャッシュレス決済を導入すべき理由や、その効果についてご紹介します。導入することで逆にどういったデメリットがあるかや、代表的なキャッシュレス決済サービスもあわせて紹介します。
キッチンカーにキャッシュレス決済が必要な理由
まずは、なぜキッチンカーにキャッシュレス決済が必要なのか、その理由を見ていきましょう。理由をはっきりさせることで導入へのモチベーションも高まります。
キャッシュレス決済のニーズの高まり
経済産業省がキャッシュレス決済に対するポイント還元事業を進めているため、積極的にキャッシュレス決済を利用する人が増えています。
経済産業省の調査結果によると、2019年時点で日本のキャッシュレス決済は26.8%の利用率に達しており、毎年2~3%ずつ上昇しています。今後はキャッシュレス決済の利用者がさらに増えていくと考えられ、キッチンカーにおいてもキャッシュレス決済の導入が競争力を維持するために必須となるでしょう。
スムーズな会計で回転率を上げる
キッチンカーで提供できる商品は単価が低くなりやすいので、売り上げを最大化するために、顧客一人あたりにかける時間を短くし、効率よく販売できる体制を整える必要があります。
キャッシュレス決済は、単に決済手段を多様化するだけでなく、スムーズな会計を実現するためにも重要です。導入すれば現金決済時の現金の受け渡しや、釣り銭の準備、現金管理の手間が少なくなるため、回転率を上げることができます。
キャッシュレス決済導入で期待できる効果
次に、キャッシュレス決済がキッチンカーの運営にもたらす具体的なメリットについて見ていきます。
店頭購買率の向上
キャッシュレス決済を導入すると、興味を持ってお店の前まで来てくれた人が実際に商品を買ってくれる割合、つまり「店頭購買率」が向上します。
たまたま財布にお金が入っていなかったり、あるいは小銭を持っていなかったりした場合でも、クレジットカードやスマートフォン(スマホ)を使って支払いができるため、コンビニ感覚で商品を購入してもらえます。
また手軽で便利なだけでなく、ポイントが貯められるキャッシュレス決済をあえて使いたい人も最近は相当数います。現金払いのみに比べてこういった人たちまで取り込めるので、購入者の増加が期待できます。
接客負担の軽減
キッチンカーの営業は複数人で行うことが難しいため、ピーク時でも一人もしくは少人数での対応が求められます。
イベント時のように次から次へとひっきりなしに来客がある場合、お客さん一人にかける時間を短くすればするほど単位時間あたりの販売数が増え、売上は大きくなります。
キャッシュレス決済であれば会計にかかる時間を減らすことができ、その分、調理やその他の作業に集中できるため、より素早く料理を提供できます。また、現金の受け渡しや現金管理の手間が減るので、単純に接客負担が少なくなります。
衛生面の確保
キッチンカーはキッチンと購入者の距離が近く、外気にも触れやすいため、衛生環境の維持には特に気をつける必要があります。
現金のやり取りは、お金に雑菌が付着している可能性もあるので、会計のたびに消毒が必要です。
キャッシュレス決済の場合、販売者と購入者は非接触で決済を完了できるため、外部との接触を最低限に抑えることができます。
キャッシュレス決済導入のデメリット
キャッシュレス決済には魅力的なメリットがありますが、一方で注意点もあります。あらかじめ知っていれば対策できるので、しっかりチェックしましょう。
導入費用・決済手数料がかかる
キャッシュレス決済サービスのなかには、決済機器の導入費用や、決済手数料が発生するものがあります。
クレジットカードリーダーなどは、サービスによっては無料で提供してくれるところもありますが、有料で購入するケースが一般的です。
また、決済手数料についてはいずれのサービスにおいても数%の手数料が発生し、継続的な利用負担が発生します。
ただ、QRコード決済サービスには決済手数料、導入費用も無料というサービスもあるため、よく契約内容を確認し、手数料を調べてから導入しましょう。
決済から入金までに時差が発生する
キャッシュレス決済のもう一つの問題点が、決済会社からの入金までのタイムラグです。
翌日入金に対応しているところもありますが、基本的には数週間〜翌月入金となるケースがほとんどで、キャッシュフローの悪化は免れません。
翌日の仕入れができないなどのトラブルにならないよう、事前に入金日をしっかり把握しておきましょう。
キッチンカーに導入すべき代表的なキャッシュレス決済は?
最後に、キッチンカーの運営に最適なキャッシュレス決済をいくつか紹介します。
- Square
- クレジットカードの導入を考えている場合では、Square(スクエア)はポピュラーな手段としてよく選ばれています。
- 専用のクレジットカードリーダーはコンパクトでスペースを取らず、電子マネーにも対応しているため、汎用性が高いです。
- 公式サイト:https://squareup.com/jp/ja
- PayPay
- QR決済を導入する場合、国内でもっともポピュラーなPayPay(ペイペイ)がおすすめです。
- テレビCMなどで知名度も高く、利用者数も多いです。導入コストもほぼかからないため、はじめてキャッシュレス決済を導入する方に人気があります。
- 公式サイト:https://paypay.ne.jp/store/
おわりに
キッチンカーの運営にキャッシュレス決済が必要な理由や、導入効果について紹介しました。
近年、キャッシュレス決済の利用者は増加しています。キャッシュレス決済を導入することで、顧客はスマホだけで支払えるので、商品購入のハードルがぐっと下がります。提供側にとっても現金のやり取りが減ることで、より衛生的に、効率的に商品を提供できるようになり、キッチンカーの運営をする上で強い味方となってくれるでしょう。
導入コストや決済手数料など注意点もありますが、キャッシュレス決済には種類がたくさんありますから、導入しやすいものを選んで積極的に利用しましょう。