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キッチンカーの車検に関する3つの注意点

キッチンカーの車検に関する3つの注意点

2021年3月22日

キッチンカーの車検ついて解説します。車検に関する基本的なことから、キッチンカー製作時に注意しておきたいこと、車検を通しやすくする方法まで紹介します。

キッチンカーは商用車なので、維持するためには相応の費用がかかります。改造やメンテナンス代をはじめ、駐車場代、燃料代、保険料など数えあげればきりがありませんが、その中でも車検は車の構造によって基準が違い、費用も変わってくるので、キッチンカーを製作する前から注意しておかなければならないことがあるのです。

車検とは

車検とは

車検とは、ナンバープレートを付けた車すべてが、法律で定められた期間ごとに受ける義務がある保安基準検査です。

当然ですが、車検に通っていない、もしくは車検を受けていない、車検が切れている車は公道を走ることができません。

キッチンカーも車なので、車検は絶対に必要です。車検を受けないまま公道を走ると、道路運送車両法違反となり、6点の違反点数で30日の免許停止処分となります。

車検期間は車によって違います。以下に車検の期間をまとめたので、自分のキッチンカーがどれに該当するのか確認しておきましょう。

【車ごとの車検期間】

使用用途 車両サイズ 初回車検 2回目以降

乗用

普通・小型

3年

2年

軽自動車

3年

2年

貨物

車両総重量8トン以上

1年

1年

車両総重量8トン未満

2年

2年

軽貨物自動車

2年

2年

キッチンカーの車検にまつわる3つの注意点

キッチンカーの車検にまつわる3つの注意点

キッチンカーの車検に関連する注意点を紹介します。

キッチンカーはベースにした車のサイズや条件のままで車検を通すことは難しいでしょう。車検を問題なくクリアするためには、キッチンカーを製作する段階から気をつけておかなければならないことがあります。

車の高さ・長さ・幅

車が小型自動車(軽自動車、5ナンバーの普通車)か、それとも普通車(3ナンバー以上の普通車、トラック)になるかは、車の排気量以外に、法律で決められた高さ・長さ・幅も関係してきます。

例えば小型自動車に分類される車であれば、高さは2m未満と決められています。これを超えると普通自動車の扱いとなり、改造前の車検証と分類が変わってしまうのです。同様に、車の長さや幅も保安基準で決まっています。

キッチンカーで特に注意したいのは高さです。看板や屋根の関係で、軽自動車をベースにしていても2mを超えてしまう場合があります。屋根が取り外しできれば、屋根部分は「荷物扱い」となり車の高さには含まれないので、車検の時に取り外すと問題なく車検を通過することができます。

車両重量

車両重量とは、ガソリンや冷却水などの必要な装備すべてを載せた状態で、車そのものの重さを含んで測ったときの重さのことです。車両総重量と違い、人が乗っていない状態での重量を指します。

キッチンカーの車検で気をつけなければならないのが、車検時に支払う自動車重量税です。自動車重量税は重ければ重いほど、金額が上がります。キッチンカーの荷台部分が改造前の状態より重たくなるので、何も考えずに改造すると思わぬ出費が発生することになります。

ただしこちらも荷台部分を降ろせるのなら「荷物扱い」になるので車両重量には含まれません。整備工場によっては有料で降ろしてくれるところもあるので、一度相談してみるとよいでしょう。

構造変更検査は絶対に必要

キッチンカーに改造したときには、必ず構造変更検査を受けましょう。あまり耳馴染みのない言葉ですが、車の大きさや重さ、乗車定員に変更が出た場合は必ず受けなければならない検査です。

車が安全に走れるかを調べるものであり、構造変更検査をしていないと、車検証の記載内容と違うという理由で車検に通らなくなってしまいます。

また、新車の場合は強度計算書も必要になります。いろいろと手間がかかりますが、キッチンカーの製作会社に依頼すると、手続きを代行してくれる場合もあります。

DIYでキッチンカーを自作する場合は、これらの手続きは管轄の陸運局や軽自動車協会にて、自分で行う必要があります。

キッチンカーの車検を通しやすくする方法

キッチンカーの車検を通しやすくする方法

キッチンカーの車検を通しやすくする方法として、変わってしまった区分で車両登録する方法があります。

年間の税金や車検費用、自賠責保険などの額が上がるので、予算の都合によってはおすすめできません。しかし、車検のたびに屋根を取り外したり、荷台部分を降ろしたりするのが手間ならば、区分を変えてしまった方がよいでしょう。

具体的には、小型自動車なら4ナンバーから加工車である8ナンバーへ変更することです。加工車とは、タンクローリーやミキサー車のような特殊な加工が施された貨物自動車のことを指します。8ナンバーの基準は各都道府県で異なりますが、変更すれば普通自動車と同じ基準で車検が受けられるため、車検自体はスムーズに通るようになります。

ナンバー変更を考えているのであれば、キッチンカーの製作会社や陸運局に問い合わせてみましょう。

キッチンカーの車検は特殊だと覚えておきましょう

キッチンカーの車検は特殊だと覚えておきましょう

キッチンカーの車検について解説しました。

キッチンカーの車検は乗用車の車検に比べて少し特殊なため、ややこしい面もあるでしょう。無用なトラブルや出費を抑えるためにも、キッチンカーの設計・製作段階から車検のことをきちんと考えておくことが重要です。

車検のときに困ることのないように、事前によく調べたり計画しておくことをおすすめします。