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神根自動車販売株式会社
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キッチンカーで入っておくべき保険

キッチンカーで入っておくべき保険

2021年3月23日

キッチンカーの開業にあたり入っておくべき保険を紹介します。それぞれの概要と加入すべき理由、保険料の目安をまとめました。

キッチンカーを用いた移動販売には、店舗型の飲食店では起こり得ない様々なリスクがあります。たとえば出店場所まで移動する際には交通事故に気をつける必要がありますし、基本的に外気に触れるところでの販売となるので食中毒には特に気をつけなければなりません。

このようなリスクがある中で万が一、何らかの事故が発生したとき、個人の資金力ではまかないきれない場合があります。そのような経済的なリスクを補ってくれるのが保険です。

キッチンカーで入っておくべき保険は4つある

キッチンカーで入っておくべき保険は4つある

キッチンカーで入っておくべき保険は主に、自動車保険(任意保険)、PL保険、施設所有者賠償責任保険、小規模企業共済の4つです。

いずれも移動販売特有のリスクを低減するための保険です。万が一のとき、お客様に対する保険はもちろん、移動販売事業者自身を救済する保険にも加入しておくと安心です。

以下、4つの保険についてそれぞれ解説します。事故が発生したときにしっかり補償される保険ですので、ぜひ参考にしてください。

自動車保険(任意保険)

自動車保険は、事故にあった際、車の修理代や怪我の治療費、壊した物の弁償代などを補償してくれる保険です。自動車保険には自賠責保険と任意保険の2種類があり、任意保険は自賠責保険でカバーできない範囲の補償を得るために加入します。

任意保険の補償内容は一般的な自動車保険と同じです。万が一交通事故を起こしたときに対人対物無制限、人身傷害などを補償してくれます。車両保険については、盗難や当て逃げに不安を感じる人は入っておくと安心でしょう。

おおよその保険料は、車両保険なしで年間約84,000円、車両保険ありで約110,000円~150,000円です。車両保険ありの方に保険料の幅があるのは、車両保険の補償範囲に差があるためです。

なお、キッチンカーは普通貨物自動車の1ナンバーか小型貨物自動車の4ナンバー、もしくは特殊用途自動車の8ナンバーで登録されていますが、保険会社によっては8ナンバー車の加入ができないことがあります。また、8ナンバーの加入を認めていても、キャンピングカーに限定していたり、車内の状況を確認したりと制約を設けている会社もありますので、自身のキッチンカーが8ナンバーの場合は、検討している保険会社に加入の可否を必ず確認してください。

PL保険

PL保険(生産物賠償責任保険)は、物を製造・販売する会社がお客様に何らかの損害を与えたときに補償してくれる保険です。たとえば提供した食品が原因でお客様が食中毒になってしまった場合や、食品に異物が混入していて歯が欠けてしまった場合などが補償対象となります。

支払われる保険金は、損害賠償金、応急手当や護送などの緊急措置費用、損害防止・軽減費用、弁護士費用などが挙げられます。損害賠償金だけでなく、事故解決のために必要な費用も支払われるため、入っておくべき保険の1つです。

保険料については、以下の通り個別に見積もりが必要です。

保険の対象とする生産物や仕事の種類、支払限度額等によって保険料は異なります。保険料は、売上高・仕事の領収金等を基準に算出します。

(引用元:東京海上日動

施設所有者賠償責任保険

施設所有者賠償責任保険は、建物や場所、施設の不備などが原因で発生した事故を補償してくれる保険です。

キッチンカーでの営業は、提供した食品だけが事故に繋がるとは限りません。たとえば、キッチンカーの前に設置した看板が倒れてお客様にケガを負わせたり、厨房設備から油が漏れ出して出店場所の床を汚してしまったりといったケースがあります。その場合、自動車保険やPL保険ではカバーされませんので、この保険にも入っておくべきでしょう。

保険料については、以下の通り個別に見積もりが必要です。

保険の対象となる施設の種類・規模、業務・行事の内容、昇降機の種類・台数、支払限度額、免責金額、保険期間、セットする特約等に よって異なります。

(引用元:三井住友海上

小規模企業共済

小規模企業共済は、小規模企業経営者が積み立てる「退職金制度」です。万が一廃業してしまったときの生活資金などに役立つでしょう。

また、掛金が全額所得控除できるという税制メリットに加え、事業資金の借り入れもできますので、小規模企業にとっていざというときに心強い共済です。

掛金については月額1,000円から70,000円の範囲(500円単位)で自由に決められます。増額や減額も自由にでき、月払い、半年払い、年払いから選べます。また、掛金が支払えない場合には一時期的に支払いを止める「掛け止め」もできます。

ただ、デメリットもあります。加入期間12カ月未満の場合は掛捨てとなり、加入期間20年未満は元本割れとなってしまいますので、その部分を加味して検討しましょう。

保険に加入してリスクに備えましょう

保険に加入してリスクに備えましょう

保険は、お客様や事業者を守るために必要なものです。保証対象がそれぞれ異なるため、キッチンカーを運営するにあたっては複数の保険に加入する必要があります。

車での事故、提供商品や備品によるトラブルは、十分に注意する義務があるので滅多に起こることではありませんが、万が一起こってしまった場合には責任を取る必要があります。保険について学ぶことで、どのような事故やトラブルが起こり得るのか知ることもできます。

開業前には様々なトラブルを想定し、各種保険に加入してリスクに備えることをおすすめします。