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神根自動車販売株式会社
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カレーの移動販売車を始めたい!

カレーの移動販売車を始めたい!開業に必要なものやオススメの出店場所などを紹介

2020年6月18日

キャンプや野外活動など、外で食べるカレーはひときわ美味しく感じられるものですが、キッチンカーの分野でもカレーは人気商品の一つです。

この記事では、キッチンカーの商材としてカレーを選択することのメリット・デメリットや、カレー販売のキッチンカーを始める際に押さえておきたいポイントなどをご紹介します。

  • 『カレーや他のメニューにはどんなものがあるんだろう……』
  • 『仕込みって車の中でやるのかな?』
  • 『こだわればこだわるほど難しそう!』

このような不安から二の足を踏んでいる方は、まずは一度ご覧になってみて下さい。きっと、開業のハードルが下がると思いますよ。

カレーのキッチンカーのメリット・デメリット

カレーは移動販売の商材としてなぜ人気があるのでしょうか。また、他の商材と比較してどのような難しさがあるのでしょうか。

以下に、カレーをキッチンカーで売る際の、主なメリット・デメリットをご紹介します。

メリット:シンプルな料理だから現場での作業が少ない

 メリット:シンプルな料理だから現場での作業が少ない

カレーライスの構造を考えてみると、お皿に盛ったご飯の上もしくは横にカレーがかかっていて、端っこに福神漬けが乗っている状態がイメージできます。

極端な話、薬味はできあがったものを仕入れ、ご飯は電子ジャーで炊けば、あとはカレーを何とかするだけで商売ができてしまいます。

実際に作る場合も、仕込みの時間はともかくとして、ご飯とルーを盛るだけでお客さんに手渡せますから、手順もかんたんに済みます。

容器もプラスチックの使い捨て容器を選べば、持ち帰りを希望するお客さんに対応することができます。

また、カレーは原価率も比較的低い部類に入り、高くても30%に落ち着きます。もちろん、素材にこだわればこだわるほどコストはかかりますが、それでも高級食材を常時取り扱うわけではありませんから、予算管理がしやすいジャンルと言えるでしょう。

デメリット:”本物”でなければ売れないシビアな世界

デメリット:”本物”でなければ売れないシビアな世界

カレーライスは、日本全国ほとんどどこでも食べられる商品です。だからこそ、頭一つ抜け出すためには、それ相応の工夫やこだわりが求められます。

誰にとっても親しみのある外観でありつつも、普段食べているようなテイストとは全く違うカレー。そういう特別感が出せる食材を使ったり、味付けにしたりすることがとても大切です。

カレーへの底なしのこだわりがなければ、いくら価格を下げて提供したとしても人気に火はつかないでしょう。

ただ、良いものを作ろうとすれば、その分店舗と比較して制限があるため、価格帯も含め折り合いをどうつけていくかが重要になってきます。

開業時に押さえておきたいポイント

次に、実際にカレーのお店を出店する前に、押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。

資格を取得する際は、仕込みの場所も想定して予算を検討する必要がある点に注意しましょう。その他、ターゲット設定や出店時間・出店場所を決める戦略についてもお伝えします。

必要な資格や許可について

必要な資格や許可について

カレー屋をキッチンカーで始めるには、最低でも以下の免許・資格が必要です。

  • 普通自動車免許
  • 食品衛生責任者
  • 移動販売車の営業許可(飲食店営業)

キッチンカーの運転に関しては、車の大きさによって免許の種類に制限があるものの、基本的には普通自動車免許で運転は可能です。

食品衛生責任者の資格については、フード系の移動販売を行うキッチンカーはもれなく取得する必要があると考えて良いです。カレーも例外ではなく、食品衛生責任者養成講習会で6時間の講習を受けて、資格を取得します。

キッチンカー(移動販売車)の営業許可は、営業場所を管轄する保健所に申請して取得できます。この時に注意しておきたいのは、仕込み場所についても申請の際に詳しい情報を伝えなければならない点です。

キッチンカーは調理スペースが限られますから、多くの場合仕込みを別の場所で行うことになるため、仕込み場所についても営業許可をもらうものと覚えておくと良いです。

ちなみに、営業許可には細かい分類があり、カレーは飲食店営業にあたります。よって、カレーを売ろうと考えているなら、飲食店営業の許可を取りましょう。

ターゲット層/時間帯の決め方について

ターゲット層/時間帯の決め方について

カレーは通年人気の食べ物ですが、いつどこで食べるかと聞かれると、人によって答えが分かれる食べ物です。

意見は多数ありますが、「カレーを朝昼晩のいつ食べたいか」という質問に対して、昼に食べるカレーが好きという意見が多く見られる傾向にあります。

ただ、カレーを食べる時期について詳しく調べてみると、脳を活性化するのに朝カレーを食べるという考え方もあれば、カレーを食べて二日酔いを防止するという考え方もあります。つまり、カレーのニーズは人それぞれのため、単純に時間帯を決めるのは難しいのです。

  • ランチのピークタイムを狙うなら、食堂・レストラン難民を狙ってオフィス街や工業団地を狙う。
  • 夕飯時を狙うなら、団地や住宅街の近くでカレーの匂いをただよわせる。
  • 変則的な方法を考えるなら、朝の公園でさりげなくカレーを売る。

どれも現実的でありながら、それだけでは決め手に欠けるため、何度かいろいろなスポットで試験的に出店し、反応が良かったところを見極めながら営業していきましょう。

また、夏向けのカレー・冬向けのカレーなど、季節感をとらえた商品構成にすることも大切です。

代表的なメニュー

カレーをキッチンカーで売るにあたって、ターゲットの絞り方や時間帯以上に重要なポイントがあります。それは「どんなメニュー構成にするか」という点です。

世の中にあるカレー屋を見てみると、カレーの種類はもちろん、ドリンクやサイドメニューなど、実にさまざまな商品が用意されています。

ここからは、実際に出品する際の参考情報として、代表的なメニューの種類をいくつかご紹介します。

カレー

カレー屋をキッチンカーで始めるわけですから、カレーの種類にこだわるのは当然です。細分化すると、実に多くの種類がありますから、ここでは主なものに絞ってご紹介します。

▲欧風カレー

欧風カレー

欧風カレーとは、ヨーロッパでアレンジされたカレーのことで、イギリスのカレー粉は有名です。もともとは、イギリスがインドを植民地にしていた時代に流通したスパイスが由来となっており、長時間煮込んでまろやかな味に仕上げたものをこう呼びます。

日本人にとっても馴染み深い味の一つであることから、好き嫌いは分かれにくいカレーと言えます。

▲インドカレー

インドカレー

本来、インドカレーという食べ物は存在しませんが、インド南部で使われていたタミル語の「kari(カリ)」が汁などの意味を持っていたため、カレーという表現が定着したと言われています。

スパイスの調合に特色があり、煮込む工程は同じでも専門性が求められるため、誰でも用意できるカレーとは言えないでしょう。

▲タイカレー

タイカレー

ココナッツミルクとナンプラー(魚醤)を使って作るカレーで、細かく分けるとスパイスの違いでグリーンカレー・レッドカレー・イエローカレーに分かれます。

現代では専用スパイスが業務用のお店で売られているため、比較的作りやすいカレーのひとつです。ただ、味や辛さは好みが分かれるため、お店を出すなら客層をよく分析する必要があります。

ライスカレー(家庭的カレー)

ライスカレー

古くは、ご飯にカレーがかかっている状態のカレーライスを「ライスカレー」と呼んでいました。

いわゆる家庭的なカレーがライスカレーとして分類され、こちらは家々によって味や具に微妙な違いがあることから、商品としては不向きだという意見もあります。

ただ、「おふくろの味」のような売り出し方も考えられ、店主のキャラクターによっては細く長く商売ができるジャンルと言えます。

ドリンク

ドリンク

あくまでもカレーがメインなので、設備に限りがある状況では、たくさんのドリンクを用意するのは難しいでしょう。

しかし、インドカレーやタイカレーなど、コンセプトが固まりやすいカレーのジャンルを選んでいる場合、ドリンクが意外と売上に貢献することもありますから、以下のようなドリンクはラインナップに含めることを検討しましょう。

  • ラッシー
  • 麦茶
  • ウーロン茶

インドカレーを扱う場合は、チャイも人気があります。ジャンルに応じて、合いそうなドリンクをいろいろ探してみると良いです。

サイドメニュー(薬味)

サイドメニュー(薬味)

カレーライスの陰の主役と言えば、福神漬けなどのサイドメニュー(薬味)です。

カレーファンの中にはサイドメニューの方が好きな人もいるくらいですから、決して軽んじることはできません。

具体的には、以下のような系統があります。

  • 漬物系(福神漬け・高菜漬け・らっきょう・アチャールなど)
  • サラダ系(コールスロー・シーザーサラダなど)
  • トッピング系(ゆでたまご・ハムカツ・ゆで野菜など)

すべてをそろえようとするのは限界がありますから、自分が扱うカレーに合うものを選び、サイドメニューとして出品すると良いです。

まとめ

まとめ

カレーは人気商品ですから、よほどのことがない限り、キッチンカーで販売すれば買ってくれる人は何人かいるはずです。

しかし、お店自体の人気を高めるためには、自分が出すカレーにどれだけこだわりを持って臨めるかが重要です。

どこにでもあるようなカレーでは差別化を図ることは難しく、かといってニッチな方向に偏っても顧客を逃す恐れがあります。

しかし、ニーズと価格帯が一致すれば、大幅に値上げしても人気上昇が止まらない名店に成長する可能性も十分あります。それだけ、カレーのニーズは幅広く、だからこそ面白いジャンルと言えるかもしれません。

カレーだけでなく、ドリンク・サイドメニューの品ぞろえを充実させれば、より顧客に興味を持ってもらえます。

気温や出店場所とのバランスを調整して、季節限定・場所限定のラインナップを用意するなど、日々変わる状況に合わせて出品内容をカスタマイズしていきましょう。