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キッチンカーをオシャレに製作するには~作り方のポイント・アレンジ方法について~

2020年8月26日

キッチンカーのある風景を思い浮かべると、大抵の場合はイベント・催しなど、人が集まるところでキッチンカーを見かけるケースが多いでしょう。

レストランなど室内で食べず、あえて外を選んで食事を楽しむのは、お客さんの心のどこかに「気軽に非日常を楽しみたい」という気持ちがあるからです。

非日常を演出するには、できるだけ人目をひくデザインのキッチンカー・オシャレな雰囲気のキッチンカーに仕上げることが大切です。なぜなら、自分のキッチンカーのコンセプトを分かりやすく伝えられるだけでなく、数多くの同業者の中で人気を集めやすいメリットがあるからです。

この記事では、実際に自分だけのオシャレなキッチンカーを作るためのポイント・内外装のアレンジ方法などをご紹介します。

キッチンカーの外観には「自分の個性を感じさせるデザイン」を取り入れること

キッチンカーの外観には「自分の個性を感じさせるデザイン」を取り入れること

キッチンカーをオシャレに見せるには、最初に外観を工夫する必要があります。何を売っている店なのかを分かりやすく伝える意味でも、自分の個性を感じさせるデザインを取り入れることが重要です。

具体的には、以下の3点に着目して、自分らしいデザインを実現する意識を持ちましょう。

ポイント1:何を食べさせたいのか

キッチンカーを使った販売形態は、よほど自分の商品を上手にブランディングできた場合を除いて、リピーター頼りの営業戦略を立てることは難しい傾向にあります。

商品を売る場所が固定されていない上に、出店場所で別のキッチンカーが営業している場合、自分のキッチンカーをお客さんが選んでくれないかもしれないからです。

そのため、できるだけ製作の初期段階で「自分は何を食べさせたいのか」を意識したデザインにすることが大切です。

あくまでも一例ですが、カレーを食べさせたいなら黄色を主体とするデザイン、アイスを食べさせたいならカラフルなデザインを選ばなければ、お客さんはその店で何を食べられるのか、キッチンカーの間近まで足を運ばないと理解できない可能性があります。

遠目から見て、明らかにこの店ではカレーを売っていると分かれば、カレーを食べたい人が来てくれる確率は高くなります。ターゲットに商品を知ってもらうためにも、デザインの中に「この店では○○を売っている」とお客さんが容易に連想できるデザインを意識しましょう。

ポイント2:どんなコンセプトなのか

どんなコンセプトなのか

自分の売る商品は、何らかの形でジャンル分けされます。おにぎり・オムライス・カレーライスならご飯もの、ラーメン・そば・うどんなら麺類に分類されるでしょう。

たまたま出店場所でジャンルが被らなければ、特定のお客さんに選んでもらえる確率は高くなりますが、これだけの情報では数多くのキッチンカーの中で個性をアピールすることは難しいでしょう。

自分らしさにつながる情報を伝えるためには、キッチンカーのコンセプトを明確にすることが求められます。

新潟県産のご飯を使ったおにぎりをアピールするなら、レタリングを多用して「新潟県産であること」を伝える情報を増やすデザインが分かりやすいでしょう。オーガニック食品を取り扱うなら、木目や植物を取り入れたデザインにひかれる人は多いはずです。

難しいテーマの一つではありますが、お店自体のコンセプトが分かりやすいとお客さんとのミスマッチを防げますから、SNS上の評価などにもよい影響を与えてくれるはずです。

ポイント3:お客さんが一目見ただけで雰囲気が理解できるか

コンセプトについてもう少し掘り下げると、そのお店がどんな商品を提供しているのか「お客さんが一目見ただけで雰囲気を理解できる」イメージで作り込むことが重要です。

ネパールカレーならネパールの国旗、自分の果樹園でとれた果物を使うならブランドロゴを入れておくと、お客さんの方で店を選ぶ際の判断基準が増えます。

コンセプトのアピールだけでお客さんが増えるとは限りませんが、一度キッチンカーのデザインを覚えてもらって、その上で味に納得してくれれば、毎週通ってくれるリピーターが生まれるかもしれません。

「分かる人にだけ分かる」デザインをどこかに盛り込んでおくと、濃いファンの獲得に貢献してくれるでしょう。

お客さんとの距離を近づけたいなら、内装にもこだわるべき

お客さんとの距離を近づけたいなら、内装にもこだわるべき

キッチンカーは、実店舗のように「外界と遮断された」雰囲気を作るのは難しい販売形態です。しかし、逆に外の開放的な雰囲気を味方に付けることで、かえって実店舗よりお客さんとの距離感を近づけられるケースもあります。

内装にもできるだけこだわり、外の空間と中の空間を分断しないデザインを工夫することが、お客さんの心をつかむことにつながります。

ポイント1:中で何をしているのか「あえて見せる」デザイン

お腹が空いている時に、ステーキを焼くところを生で見てしまったら、そのまま通り過ぎるのは難しいという人も多いはずです。屋台でもそうですが、調理場など現場が見えるデザインは、お客さんの食欲をそそります。

肉を焼いた時を例にとると、香ばしい匂い・ジューと焼ける音など、肉を食べる前の段階で五感を刺激する要素が数多く存在します。

この要素は他のジャンルにも応用でき、豆を挽く様子を見せるコーヒーショップ・販売しているフレーバーの種類が分かるアイスクリームショップなど、できるだけ目や鼻で商品の存在を感じられる内装デザインにすると効果的です。

ポイント2:外観と一致している内装のデザイン

多くのキッチンカーは、内装を完全に隠せるような構造にはなっておらず、窓からどうしても調理中の状況などが見えてしまいます。ただ、それをあえて隠そうとすると、かえって不自然なデザインになってしまうので、できるだけ外観・内装を統一することが重要です。

ハーブティーを提供するキッチンカーを出店するなら、例えば植物のオブジェをカウンターに配置するだけでも、雰囲気が変わるでしょう。山の果物を使ったスムージーを提供するなら、内装を木目の簡素なものにすることで、山小屋をイメージした雰囲気に仕上げられます。

ポイント3:外の空間を自分のお店に変えてしまうデザイン

ポイント3:外の空間を自分のお店に変えてしまうデザイン

都会の公園に出店する場合、お客さんはいろいろな出入口からやって来ます。そのような中、カウンターが一つしかない場合、調理・作業の風景は一方向からしか見えません。

そこで、屋台部分を全開きの状態にして、東西南北の全方位からお客さんに注目してもらえるデザインを取り入れる方法があります。採用すれば、調理器具から吹き上がる湯気や香りにそそられて、思わず足を運んでしまうお客さんが増えることでしょう。

他には、キッチンカーを調理場として利用し、カウンターはあえて外に出してしまう方法もあります。カウンターを外の環境と一体化させたデザインを採用することで、出店場所をまるでテラスのように錯覚させる効果が期待できます。

オシャレを意識しても、機能性は無視しないこと

オシャレを意識しても、機能性は無視しないこと

キッチンカーのオシャレ・見た目に気を配っても、全面的にデザイン重視で製作してしまうと、営業時に不便な点が生じるリスクがあります。

あくまでもキッチンカーは商品を提供する場ですから、オーダーを受けて調理したものを提供するまでの流れを止めないために、最低限の機能性は必要になってきます。営業するにあたり絶対に外せないもの・自力では用意できないもの・自分で準備できるものを仕分けた上で、製作に進むことが肝心です。

商品の質に直結する箇所はプロに任せる

キッチンカーである以上、調理や商品提供に必要な設備を整えることは必須条件です。
しかし、その分野の専門家でない限り、電気・水道・ガスといったインフラ整備にはプロの力が必要になってきます。

ここを安く済ませようと自力で準備すると、万一トラブルが起こった際に、営業停止以上の問題が起こってしまうおそれがあります。商品の質や自分の信用に影響を与えるポイントは、プロに任せるのが正解です。

雰囲気作りはDIYで予算を削る

雰囲気作りはDIYで予算を削る

調理・衛生に関連する設備以外の面では、できるだけ個性を反映させた方が、宣伝効果につながります。キッチンカーの雰囲気作りは、自分の感性・アイデアが少なからず影響する部分なので、自分で取り組める範囲からチャレンジしてみることをおすすめします。

飾りつけ・キッチンカーのペイントなどは、自分のイメージに近いデザインを実現するならDIYを検討してみましょう。ただし、保健所の営業許可が受けられないような状況を避けるため、設備に影響するような部分には手を加えないことが大切です。

また、カウンター席の足場・日よけのオーニングなど、万一壊れてしまうとお客さんに迷惑がかかる設備をDIYする場合、技術に自信がない限りは控えた方が賢明です。

自分でリアレンジできる部分は状況に応じて変えてみる

手間を省く・予算を減らす目的を重視するなら、あらかじめ必要な設備が整った中古車を買うという方法もあります。すでに設備・デザインが完成されている中古キッチンカーを購入する場合は、その中でも自分でリアレンジできる部分がないか考えてみましょう。

特に、キッチンカーを出店する場所・外の風景を意識して、どんな場所にも順応できるシンプルなデザインを模索することが重要です。ボディの色を塗り直す・小物を取り入れるなどの方法までいかなくても、看板・メニューなど、お客さんに見せる部分を一工夫すれば対応できるポイントはいくつか存在します。

一度デザインを変更しただけで終わらず、より見やすい・分かりやすいレイアウトを工夫するなど、状況に応じてリアレンジを試みることで、中古キッチンカーを自分のものにできるはずです。

おわりに

おわりに

キッチンカーの場合、一般的な飲食店で考える「どんなお店にしたいのか」というイメージよりも、自分の車で「どんな食べ物を売りたいのか」という観点からイメージした方が、デザインを考えやすくなります。

強いリピーターができるまでは、自分がこの車で何を売っているのか、道行く人にアピールする戦略を重視することが大切です。

よい意味で自分の車が目立つことにより、キッチンカーそのものが商品の広告塔として機能します。

キッチンカーを製作する際は、自分本位のオシャレではなく、お客さんに訴えかけるオシャレを意識して、自分の個性を反映させましょう。