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パン屋の移動販売(キッチンカー)の開業方法&ポイントを徹底解説

パン屋の移動販売(キッチンカー)の開業方法&ポイントを徹底解説

2020年8月21日

パン屋の移動販売(キッチンカー)を始めたいと思っている方も多いでしょう。過去にはメロンパンの移動販売車がブームになったこともありました。しかし近頃は、入念な市場調査や徹底した商品開発をしなければ、パンの移動販売で安定した高収入を得ることが難しくなってきています。

この記事では、パン屋の移動販売(キッチンカー)の開業方法についてまず解説し、開業時に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。

パンの移動販売(キッチンカー)の開業方法

パンの移動販売(キッチンカー)の開業方法

まず、パンのキッチンカーの開業方法を解説していきます。

業態を選ぶ

移動販売の業態には、個人経営とフランチャイズがあります。

個人経営
個人経営は、メニューや出店場所を自分が好きなように決めるなど、自由な経営が行えます。新たな出店場所を開拓したり、新規顧客を集めてきたりといったことも全て自分で行う必要があり、満足できる売上が見込めるまでに時間が掛かるかもしれませんが、緻密な計画を立てることができ、自分のこだわりを十分に発揮していきたいという方には最適です。
フランチャイズ加盟
フランチャイズ加盟をすれば、ブランド力や経営ノウハウが獲得できます。フランチャイズ本部は、これまでの経営で売上が見込める場所や時間帯など、収益を効率よく得るためのデータを持っており、経営面のサポートをしてくれます。フランチャイズ本部で定められたルールに従わなければいけないので個人経営よりも自由度は低いですが、失敗の可能性をできるだけ抑えて開業したい場合にはおすすめの開業手段です。

営業に必要な許可を取得する

パン屋の移動販売を始めるには、食品衛生責任者の資格が必要です。

加えて、キッチンカー内部でパンを焼いたりサンドイッチを作ったりして販売する場合、菓子製造業か飲食店営業のどちらか、あるいはその両方の営業許可が必要です。営業許可は出店場所を管轄する保健所で取得します。

営業許可を取得済みの仕込み場所でパンを作って、キッチンカーで販売のみを行う場合は、新たに営業許可を取る必要はありません。

キッチンカーを調達する

キッチンカーの調達方法には、「買う」か「作る」かの2つの方法があります。

買う場合、キッチンカー製作の専門業者に製作を依頼します。使用済みの中古のキッチンカーを製作業者や中古車業者などから購入することもできます。

作る場合、ベースとなる車両を中古車業者などから調達し、DIYで車内をキッチンカー仕様に改造します。調達費用は抑えられますが、高い完成度で作り上げることは難しく、また、完成までに大きな期間がかかってしまうこともあります。

どちらにしても重要なのは、営業許可を取得するための条件を保健所であらかじめ確認しておくことです。買ってから・改造してから不足部分が見つかると、余計な出費が生まれてしまいます。

必要な調理設備を揃える

生地作りから焼き上げまでを移動販売車の中で行う場合は、必要な調理設備を揃えましょう。
キッチンスケール・温度計・綿棒・こね板・スケッパーなどの道具類や、発酵機やオーブンといった設備を導入します。

出店場所を確保する

移動販売を始めるにあたり出店場所を確保する必要があります。出店を希望する場所のオーナーに交渉して出店許可をもらったり、出店場所やイベントを紹介するサービスを利用したりして、出店場所を確保しましょう。

パン屋の移動販売でおすすめの出店場所

パン屋の移動販売でおすすめの出店場所

移動販売を始めるには出店場所を確保する必要があると解説しましたが、実際にどのような場所に出店すれば良いのでしょうか?ここでは、パン屋の移動販売でおすすめの出店場所をご紹介します。

観光地

観光地やサービスエリアなど家族連れが多い場所に出店するのもおすすめです。大人にも子供にも人気があるメロンパンで成功している移動販売会社もあります。とくに、子どもや女性が興味を示すメニューを用意しておくことで売上が見込みやすくなります。

ビジネス街

ビジネス街は、ランチ難民に溢れています。サラリーマン・OLは、どこのお店に入っても行列に並ばなくてはいけません。そのため、お惣菜パンは、そのようなランチ難民の昼ごはんの選択肢の一つになります。

焼きそばパン、たまごパン、ツナサラダパン、パスタパン、ホットドッグなどの総菜パンは、ビジネス街では人気です。周辺の店舗情報の調査が必要になりますが、読みにズレがなければ安定的に売れます。

補足:パン屋の移動販売の出店場所は入念な調査をしよう

メロンパンの移動販売車が珍しい時代は、スーパーマーケット前に出店すれば売上が見込めました。しかし、近頃はパン屋だけではなく、コンビニなどでも美味しいパンが販売されています。そのため、昔のような出店方法では売上が見込めなくなってきました。従って、パン屋の移動販売で成功したい方は、入念な調査を行いましょう。

パン屋の移動販売で成功するためのポイント

パン屋の移動販売で成功するためのポイント

次に、パン屋の移動販売で成功するためのポイントをご紹介します。

出店場所を絞り込む

販売したいパンの種類によって、ターゲット層が変わってきます。メロンパンやチョコクロワッサンなどの菓子パンを販売する場合は、家族連れが訪れる観光地やサービスエリアへの出店がおすすめです。

サンドイッチや焼きそばパンなどの総菜パンは、ビジネス街のランチタイムによく売れます。このように出店場所ごとに売れるパンは異なるため、出店場所は商材に見合った場所を選びましょう。

独自商品を開発する

移動販売を成功させるためには、他店に負けない独自商品を開発する必要があります。イベントに出店する場合は、多数の競合店が並ぶため、少しでもお客様に興味を持ってもらわなければいけません。そのためには、競合店に負けない独自性のあるメニューで集客することが大切です。

独自商品を開発する場合は「誰に売るのか?」とターゲット層を定めることも大切です。

目標売上を明確にする

1か月にどれぐらいの売上があれば商売を続けられるのか、数字で理解しておくことが大切です。具体的に何個売れば良いのかを意識しながら営業を行えば、お客様の呼び込みや販売にも力が入りますし、営業を続けるモチベーションも上がります。

パン屋の移動販売(キッチンカー)の成功事例

パン屋の移動販売(キッチンカー)の成功事例

ここまでパン屋の移動販売についてご紹介しましたが、最後に成功事例も確認しておきましょう。

トゥルデルニーク

https://www.agepanice.com/

コロネでもなくクレープでもない、チェコの名物の揚げパンアイス「トゥルデルニーク」で成功しています。揚げパンアイスが日本に初上陸したのは2019年です。日本に上陸してまだ日が浅く、独自商品として興味を持ってもらいやすかったのが成功の理由でしょう。味や見た目が魅力的であることは言うまでもありません。

HAIJI

http://www.haiji-senndai.com/

HAIJIは、石窯米粉PIZZA自家製パンを提供しています。商品の独自性も成功の理由ですが、さまざまな方法でイベント情報を収集するなど、出店場所の確保が上手であることも理由の一つのようです。また、TwitterやFacebookなどのSNSを活用した出店情報の拡散にも成功しています。

ドレミパン

http://nissho-group.jp/シバタ音楽教室/ドレミパン/

シバタ音楽教室が始めたパン屋の移動販売が「ドレミパン」です。音楽レッスンを受けている子供たちが好みそうなパンを販売しており、地域密着型の営業をしています。このような音楽教室などの他業種と組み合わせると、相乗効果が期待できます。

まとめ

まとめ

この記事では、パン屋の移動販売についてご紹介しました。メロンパンの移動販売車が珍しかったときは、出店すれば売上が見込めましたが、近頃は市場調査を入念に行わなければ成功しません。そのため、パン屋の移動販売車を始める場合は、計画的に行う必要があります。

パン屋の移動販売で成功している事例も併せてご紹介しました。なぜ成功しているのかを理解することで、確実に一歩成功に近づくはずです。ぜひ、参考にしてください。