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仕入れのコツをご紹介。移動販売は仕入れが成否を左右する

仕入れのコツをご紹介 移動販売は仕入れが成否を左右する

2020年10月20日

移動販売業において、食材管理は大事な要素の一つです。管理を怠れば、在庫不足・廃棄ロスが生じるリスクがあり、その分だけ出費が無駄になってしまいます。

とはいえ、生鮮食品を扱う場合、日々の管理を限られた人員で行うのは大変な作業です。手間を省くためには、仕入れる食材のコントロールが必要不可欠です。

この記事では、在庫不足や廃棄ロスを抑えた効率のよい仕入れを行うにはどうすればよいのか、食材を仕入れる際に気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。

ポイント1:食材はコントロールできる

ポイント1:食材はコントロールできる

食材管理の具体的な方法を知る前に、覚えておきたいポイントがあります。それは、仕入れにかかる費用は賃料などの固定費とは異なり、食材の質や量を調整することにより自力でコントロール可能な分野であるという点です。

つまり、先入先出法・棚卸など、基本的なことを習得し、仕入れの効率化を図ることで、直接利益率の改善につなげることができるということです。

ポイント2:適切な量・タイミングでの仕入れを意識する

ポイント2:適切な量・タイミングでの仕入れを意識する

キッチンカーなどを使う移動販売は、場所によって売上が大きく変わることも珍しくありません。そのため、どの場所に出店する場合でも同じ売上を見積もっていると、大抵の場合は失敗します。

在庫不足・廃棄ロスを防ぐためには、出店場所や天候・イベントの規模など、複数の要因を踏まえた仕入れが不可欠です。適切な量・適切なタイミングというものは、場数を踏みデータを取る中で見えてくるものですから、日々の結果をきちんとまとめる習慣をつけることが非常に大切です。

ポイント3:食材管理の基本を理解する

ポイント3:食材管理の基本を理解する

仕入量を見積もる方法を知る前に、まずは食材管理の基本的な手法を理解しましょう。
具体的には、以下のような方法が該当します。

食材の適切な保存

食材は、一部製品を除いてそのままで売ることはできないため、「食材」「半製品」「製品」という3段階に分けての保存が必要です。

たこ焼きを例にとると、タコ足が食材、それを細切れにしたものが半製品、生地に入れて焼いたものが製品です。

各種食材は、それぞれで消費期限が異なるため、他の食材・半製品・製品と接触することで食中毒を引き起こすおそれがあります。

一部の食材の影響を受け、他の食材が汚染されるのを防ぐためには、別々の容器に分けて接触を避け保存する必要があります。

食材を日付で管理

上記を踏まえた上で、食材を保存した容器には、必ず日付を記入しましょう。具体的には、納入日・開封日・解凍日・賞味期限・消費期限といった日付が必要です。

食材を購入した段階であれば、期限が明確に印字されているので安心ですが、一度調理を施したものは自分で日付を入れておかなければ、新しいものと古いものの区別がつかなくなります。

賞味期限・消費期限が切れると、結果的に廃棄ロスが発生してしまうため、日付による食材の管理は徹底しましょう。

先入先出法と棚卸

簿記を勉強したことのある人は、先入先出法と棚卸という概念を知っているかもしれませんが、食材管理でも重要なポイントです。これらの要素を押さえておけば、食材管理の無駄を省くのに役立ちます。

先入先出法とは、仕入日の古い順に食材を使用することを言い、食材の鮮度を保つために必須となる管理方法です。

棚卸とは、食材等の実数を定期的に確認・記録することで、正確な原価率を把握するために重要です。

先入先出と棚卸を実践することで、仕入数に対する売上・残りの食材・在庫などが確認できるため、在庫不足・廃棄ロスの実数確認にもなります。

数字をにらむことで、商品提供時の分量ミスに気付けることもありますから、おろそかにできないポイントです。

ポイント4:仕入量を正確に見積もる方法

食材管理を適切・正確に行うためには、出数と在庫を日々チェックすることが大切です。
具体的には、以下のような在庫管理表を作成し、消費期限までに使い切ることを意識します。

番号

品目

消費期限

在庫数

入庫総数

出庫総数

1

鶏むね肉

5月10日

5

50

45

2

玉ねぎカット

5月12日

10

70

60

3

人参

5月12日

3

30

27

4

じゃがいも

5月15日

3

30

27

最初のうちは、消費期限が切れて自家消費に回してしまう分が多くなるかもしれませんが、日々残量を記録しておけば、無駄な仕入れを減らして不要な品目も省けるようになってきます。

少量の仕入れから始めて、慣れてきたら少しずつ仕入額を増やしていくと、無駄なく食材管理ができます。

食材管理と同時に、売上目標の管理も徹底しましょう。出数をしっかり予想することも、販売場所が変わる移動販売では重要です。

特に重視したいのが天候で、当日の天気・気温・曜日などを細かく記録していくことが大切です。屋外で営業するキッチンカーなどは、天候や気温に売上が左右されることも多いため、天候を無視して仕入れを行うことはできません。

ポイント5:食材管理のミスを防ぐための方法を知る

食材を発注すること自体は、一見簡単なように見えますが、それだけにミスが発生するリスクも潜んでいます。

重複発注・発注漏れといった失敗が起こるのは、チェック機構がしっかり整っていないことが一因ですから、以下の方法や注意点を覚えておきましょう。

「決まった時間」「決まった手順」で仕入・発注する

仕入・発注のタイミングは、できるだけ決まった時間を選ぶのが肝心です。具体的には、営業前など一日の中でも疲労が蓄積していない時間帯を選びましょう。

検品を忙しい時間帯に行うと、傷んだ食材に気付かないおそれもありますから、なるべく頭が回る時間を設定したいところです。

また、チェックの手順をリストにまとめるなど、あらかじめ決まった手順で仕入・発注を行うことも大切です。

発注分を確実に受け取る

個人でキッチンカーを営業している場合、忙しさにかまけて発注分を受け取れない状況が発生するケースも考えられます。

このような事態は、配達する側・受け取る側双方にとって時間的ロスですから、スケジュールアプリなどを活用して確実に発注分を受け取れる体制を整えておきましょう。

複数の仕入先を確保する

一つの仕入先に依存していると、万一そのお店に何らかの問題が生じた場合、食材を十分に確保できなくなるおそれがあります。そのため、できるだけ複数の仕入先と取引を行う・他の仕入先を探すなど、地道な努力が大切です。

最低限、メインの仕入先とサブの仕入先という2つの取引先を用意しておけば、一部商品は提供できなくなったとしても、営業そのものを停止することにはなりません。

リスク分散と稼働日の制限を避けるためにも、取引先は多めに確保しておきたいところです。

まとめ

まとめ

食材の仕入れを効率的に行うためには、できるだけ量や期限を数値化して把握することが大切です。

移動販売においてもそれは同様で、実店舗に比べて管理する数量は少ないとしても、おざなりな管理は無駄を招き、自らの身を滅ぼします。

数字に弱い人にとっては大変な作業に感じられるかもしれませんが、習慣化すれば誰でもできることばかりです。

不注意が起こるリスクを減らしつつ、一つひとつの手順を確実に進めていきましょう。