キッチンカー製作/販売 移動販売車のK-BOX

神根自動車販売株式会社
ブログ
Blog
キッチンカーを自作するなら押さえておくべき基本。部分的に業者を頼るのが成功のポイント

キッチンカーを自作するなら押さえておくべき基本。部分的に業者を頼るのが成功のポイント

2020年12月22日

キッチンカーを自作してみたいという方に向けて、自作に適した車のタイプやサイズ、営業許可を取るために最低限必要となる設備などを紹介します。

キッチンカーは専門業者に製作を依頼したり中古で購入したりするだけでなく、自作して用意するのも一般的です。

しかしキッチンカーの運営経験がある程度ないと、ベース車には何を選べばよいか、車内にどのような設備を設置すればよいかが分からず、いきなり立ち往生してしまうことも。最初の一歩を踏み出せるよう基本的なノウハウをまとめました。

はじめてキッチンカーを自作するのに最適な車種を選ぶ

はじめてキッチンカーを自作するのに最適な車種を選ぶ

キッチンカーづくりにおいてまずはじめに考えるべきは、「どのような車をベースにするか」です。ベース車として使える車はコンパクトカーからトラックまでさまざまですが、ここでは、はじめてキッチンカーを自作する際におすすめの車のタイプとサイズ、購入時のポイントを紹介します。

自作するならバン・ワゴンタイプの車を選びたい

キッチンカーのベース車は主に「バン・ワゴンタイプ」と「トラックタイプ」の2つに分けられます。

トラックタイプは荷台に調理販売のできるボックスを搭載する必要があり、ボックスを用意したり取り付けたりすることを考えると難易度が高く、はじめての自作には不向きと言えます。

一方、ハイエースやサンバーといったバン・ワゴンタイプの車であれば、車両全体がひとつの箱のようになっているので車自体を大きく改造する必要がなく、運転席と後部座席の間に間仕切りを設けるだけで調理場を作ることができるので、比較的容易にキッチンカーとして使える状態まで仕上げることができます。

出店スタイルや営業規模で車のサイズを決める

とにかく少ない投資ではじめたいなら、軽自動車をベースにキッチンカーを自作することをおすすめします。車自体の価格の安さに加え、ガソリン代や車検代、保険料など、車を維持するための費用も普通車と比べて低く抑えられます。

軽自動車のなかにもいくつかの種類がありますが、すでに紹介したようにバン・ワゴンタイプが改造しやすく、はじめてキッチンカーを自作するのに適しています。

欠点としては、車内のスペースが狭く最大積載量も少ないので、人員や機材、食材を十分に載せることができない可能性があることです。

大規模なイベントに参加して一度に大きな売上を見込むようなスタイルを考えている場合は大型のキッチンカーが欠かせません。想定している出店スタイルや運営規模によっては、普通車のバン・ワゴンや、トラックタイプのキッチンカーを検討してください。

ただし、車が大きいほど資材の調達や施工が大変になりますし、トラックタイプの自作も難易度が高いため、キッチンカー製作の専門業者に依頼することも視野に入れて進めていくとよいでしょう。

キッチンカーに必要な設備とは

キッチンカーに必要な設備とは

キッチンカーには、コンパクトながらも様々な設備が搭載されています。必要な設備を順に見ていきましょう。

営業許可を取るために必要な設備を確認

キッチンカーは食品を扱う業態であるため、あらかじめ保健所で営業許可を受ける必要があります。

許可が下りる条件は自治体によって様々で、必要な設備にも違いがあります。保健所に出向いて規定等を確認し、設備に漏れがないかチェックしておきましょう。

調理場

調理場については、防水加工が施された仕様であることが一般的です。

許可を取る上でも重要なポイントとなってくるため、ステンレス素材などの防水性に優れた材料で組み立てるのが理想的です。

シンク

シンクに関しては、許可に際して主にその広さが重視される傾向にあります。

大きさの基準は自治体によって異なりますが、いずれも広いに越したことはないため、余裕を持ってスペースを確保しておきましょう。

給排水タンク

給水および排水用のタンクは、車内を衛生的に保つ上で重要な役割を果たします。

保健所が審査を行うのは、規定量の水を積載できるタンクを用意できているかどうかです。貯水タンクは意外にスペースを要するため、こちらもしっかりと場所を確保しましょう。

換気扇

換気扇は空気の入れ替えをスムーズに行うために欠かせないため、調理をするキッチンカーには不可欠です。

トラックの壁に穴を開けて換気扇を設置するので、グラインダーなどを使った工事が必要です。換気扇そのものは家庭用のもので構いませんが、工具は相応のものを用意する必要があります。

部分的に業者に施工依頼するのもアリ

キッチンカーに必要な最低限の設備は、リスト化してみるとそれほど多くない事がわかります。

しかし、組み立てや設置にはある程度の技術を要するものもあり、特に水回りや電源のシステム構築は失敗が許されない分、自作難易度は高いと言えます。

また、設備・機材が確実に設置できることはもちろん、調理するのに十分なスペースを確保する必要もあり、そのためには細かな採寸や緻密なレイアウト設計が欠かせません。

すべて自分でやろうとすると想像以上に時間と予算を費やしてしまうことがありますので、業者に相談したり、部分的に施工を依頼するのも1つの手です。

キッチンカーの内装と外観について

キッチンカーの内装と外観について

キッチンカーの設備を自作する際、合わせて確認しておきたいのが内装および外観についてです。

内装は機能性を重視

内装において重要なのは、いかに効率よく商品を提供し、回転率を高めていく事ができるかです。内装の機能性の良し悪しによって、調理の効率が大きく変わり、顧客満足度にも影響します。

効率の良いキッチンカーの内装は、実際にキッチンカーを経験した事がある人でなければ想像はしにくいものです。

また、使いやすさの程度もどんな種類の料理を提供するかによって変わってくるため、豊富なノウハウを持つ専門業者に相談してみるのも良いでしょう。

最初から外観に大きくこだわる必要はない

内装はしっかりとこだわるべきですが、一方で外観については最初からそこまで力を入れなくてよいでしょう。

予算を割いてラッピング等を施し外観をバッチリ整えたとしても、実際には看板やのぼりなどで隠れて見えなくなってしまうことも多いです。

キッチンカー運営で大事なのは車自体の外観ではなく、遠くからでも何を売っているか、どのようなお店なのかが瞬時にわかるようにする、外装を含めた「お店づくり」です。ラッピングなどの外観にお金をかけるよりも、看板やメニュー表、のぼり、タペストリー、ベンチ&パラソルなどを充実させたほうが費用対効果は高いと言えます。

おわりに

おわりに

キッチンカーを自作する際に押さえておきたい基本について紹介しました。いかがでしたでしょうか。

色々と考えながら理想のキッチンカーに仕上げていくことはキッチンカー運営の一番の醍醐味とも言え、開業準備のなかでキッチンカー作りがもっとも楽しいという人もいるほどです。

自作するには専門的な技術が必要となったり、保健所の規定とすり合わせたりする必要もあるため、実際にはかなりのスキルが要求されます。もし行き詰まってしまったら無理をせず、専門業者に相談する方向で考えてみましょう。