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タイタンはキッチンカーとして良い選択ですが購入前に再確認を

タイタンはキッチンカーとして良い選択ですが購入前に再確認を

2020年12月24日

この記事は、マツダ・タイタンのスペックや、キッチンカーのベース車両として選定するメリット・デメリットを紹介し、自分の営業にピッタリ合うキッチンカー選定をお助けします。

準中型トラックの荷台は設備や食材を設置するのに十分な広さがあり、効率的な営業の助けになります。

中型のキッチンカーのベース車として採用例も多いマツダ・タイタンですが「よく知らないけれど、とりあえずコレかな」と判断するのは早計です。

タイタンベースのキッチンカーの魅力

タイタンベースのキッチンカーの魅力

(出典:マツダ)

採用例が多いということは、タイタンの魅力が多くの人に認められているということに他なりません。

しかし一言で魅力的と言っても「具体的にはどんなところが?」という点が1番知りたいところです。

ここでは「スペック」「購入価格」「採用例が多いことのメリット」の3つの視点から、タイタンの魅力を紹介します。

スペック由来の魅力

トラックは、同じ車種名でも大きさや最大積載量などが異なる場合があるのですが、価格や大きさがちょうどよくキッチンカーのベース車として採用例の多い最もコンパクトなタイタン(最大積載量1.55t)を例にとって、おおよそのスペックと魅力を紹介します。

  • 車両全長:4,685mm
  • 車両全幅:1,695mm
  • 車両全高:1,965mm

アルファードやセレナといった、ミニバンと呼ばれる車と大きさを比べても、さほど大きな違いはありません。と言うよりも、ファミリーサイズの大きなミニバンよりもむしろコンパクトです。

トラックとしては比較的小さなサイズですから 、小回りが利き、運転が比較的容易である点は大きな魅力と言えます。

ただ、キッチンカーとして運用する場合は、どうしても後方を視認することが困難になるため、バックモニターを装備するなどの対策を行った方が安心です。

  • 荷台長:3,120mm
  • 荷台幅:1,620mm
  • 荷台全高:2,000mm

※荷台全高はおおよその数値。

高さが2,000mmというのは、一般的な身長の成人男性が屋根を気にせず歩き回るのに充分な高さと言えるでしょう。

3,120mm×1,620mmというのは、面積で言えば約5平方メートルになります。畳数で言えば約2.8帖になるので、三帖一間くらいの広さがあります。

例えば軽トラックベースのキッチンカーの荷台寸法は約1,900mm×約1,400mm程度なので、面積は約2.7平方メートル。畳数では約1.5帖になりますから、タイタンのキッチンカーは軽トラックベースのキッチンカーと比べると、2倍近くの面積を使用することができると言えます。

キッチンカーの調理スペースは、とにかく広ければ良いというものでもありませんが、設備や食材貯蔵量の設定自由度が高いことは大きな魅力です。

価格が安くコストパフォーマンスに優れる

上で例にあげた現行モデルのタイタン1.55tクラスは、販売店やオプション装備の有無などによって変わりますが、最も安価な設定で200万円程度から新車を選択する事ができます。他メーカーの同クラスの車種と比べて若干安く、コストパフォーマンスは高いと言えます。

また、タイタン(1.55t)自体の中古車市場価格はおよそ50~250万円程度で、車両の状態に比例した査定がなされている印象です。

キッチンカー仕様の中古車市場価格は150~500万円までと開きがあります。装備の多寡や車両の状態によるとしか言えませんが、平均的な販売価格は200~300万円といったところです。

キッチンカーとして採用例が多いことのメリット

タイタンは、積載量や車両価格などの理由から、キッチンカーとして採用される例が多い車種です。

そのため中古車市場にもすでにキッチンカー仕様になっているタイタンが多くあります。

また、キッチンカーではない通常のトラックやバンとして運用されたタイタンもあるため、新車にこだわらないのであれば、キッチンカー製作に使用するベース車をより低予算で入手することができるでしょう。

自分の営業に必要な装備が揃った中古車と出会うことができたなら、最速で営業を開始することができます。

トラックタイプのキッチンカーの難点

トラックタイプのキッチンカーの難点

いくらコンパクトなモデルを選択したとしても、タイタンはやはり「トラック」です。軽自動車や乗用車とは運用目的や特性が異なる自動車ですから、難点もあります。

維持費が相応にかかる

車両やエンジンの排気量が大きいため、燃料代や税金、消耗品、駐車場などの維持費がどうしても相応なものになってしまいます。

燃料代を例に取れば、タイタンの実燃費は約7.5km/Lと、一般的なミニバンや軽トラックの約16km/Lと比べて半分程度の性能しかなく、ガソリンよりも安価な軽油で動くとはいえ燃料代は30%以上もキャリイより高くなります。キッチンカーは営業日であればほぼ運転しますからこの差は決して小さくなく、年単位でみるとかなりの違いになります。

とは言えトラックは大容量が利点であり、十分な人材と本格的な設備、多量の食材を積めることにより、小型のキッチンカーでは出せないような成果を一度に上げることも可能です。

運転に慣れるまである程度練習が必要

タイタンは一般的なミニバンとそう変わらないサイズではありますが、トラックは乗用車とは構造が大きく異なる部分があり、運転には異なる技術が求められます。

運転席の位置は乗用車と比べて地上から高い位置にあり、視界や見通しは良くなる一方、車体前方の真下は見えにくく、発車時や右左折時には十分注意する必要があります。

また、運転席が車両のかなり前方(ほぼタイヤの上)にあり後輪と距離があるため、乗用車感覚でハンドルを切ると後輪が縁石などに乗り上げてしまうことがあります。

バック時には車両後部がずいぶん遠くにあるように感じられ、荷台にはボックスがあるためにルームミラーも使えず、特に駐車する際は難しく感じることでしょう。バックモニターを設置することである程度はカバーできます。

このように、トラックは車両感覚や運転感覚が乗用車と大きく異なるため、開業前には十分に練習をし、ある程度運転に慣れておく必要があるでしょう。

その広さが本当に必要かしっかり検討したい

その広さが本当に必要かしっかり検討したい

広い荷台面積と購入の容易さから、タイタンをベース車にしたキッチンカーは多いです。
充分な設備、食材貯蔵スペース、作業スペースも広く確保できて、その上、比較的安価に購入することだって可能なのがタイタンです。中型キッチンカーのベース車として申し分のない内容と言えます。

キッチンカー選びの際によく考えたいのは、想定している出店場所や出店スタイル、営業規模に車の大きさがマッチしているかどうかです。ビジネス街・住宅街の細い路地や狭いスペースを中心に出店することを考えているなら、より小型な車をベースにしたキッチンカーを選ぶべきですし、大きなイベントへの出店を視野に入れているなら、タイタンなどをベースにした中型以上のキッチンカーでなれば不十分になってしまいます。

キッチンカーの製作会社などに相談するなどして、自身のスタイルにマッチした理想のキッチンカーについて、十分に検討を重ねたいところです。

タイタンは中型キッチンカーのベース車として最適

タイタンは中型キッチンカーのベース車として最適

タイタンをキッチンカーのベース車として選定すれば、意外とコンパクトな車体、荷台の広さ、購入価格の安さから見て、力不足なキッチンカーができ上がってしまう可能性は低いと言えます。キッチンカーのベース車として求められる要求のほとんどに応えられる素養を持っているからです。

中型のキッチンカーの購入・製作を考えたとき、タイタンはベース車の候補に最初に入れたい大変優秀な車種と言えるでしょう。

車が大きくなるとその分コストや運転難易度は高くなります。特にはじめてのキッチンカー選びでは、そもそも中型のキッチンカーが必要かどうかをよく検討しましょう。